「新しくパチンコ店やマージャン店を開業したいが、料金設定のルールがわからない」
「風営法第19条という法律があるが、条文が難しくてよく理解できない」
風俗営業を営むにあたり、お客様から頂戴する「遊技料金」は自由に設定できるわけではありません。風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)第19条によって、厳格なルールと上限が定められています。
この記事では、難解な法律の条文を実務に即してわかりやすく噛み砕き、パチンコ店、マージャン店、ゲームセンターにおける遊技料金の具体的な上限や、違反した場合の罰則について徹底解説します。
風営法第19条が定める「遊技料金等の規制」とは?
風営法第19条は、一言で言えば「お客様から徴収してよい遊技料金の上限と、遊技用メダル等の取り扱いルール」を定めた条文です。
法律の条文では、以下のように定められています。
なぜこのような規制があるのでしょうか。その最大の目的は「お客様の過度な射幸心(ギャンブル性)をあおることを防ぎ、大衆の健全な娯楽として保つこと」です。青天井で料金を取れるようにしてしまうと、のめり込みによる多重債務などの社会問題につながるため、国が上限を定めているのです。
規制の対象となる風俗営業
風営法第19条の規制を受けるのは、風俗営業の中でも「遊技」を提供する以下の業種です。キャバクラやホストクラブのような接待飲食等営業は対象外となります。
【業種別】遊技料金の具体的な上限・規制内容
法律の条文にある「国家公安委員会規則で定める金額」とは具体的にいくらなのでしょうか。風営法の施行規則で定められている各業種の具体的な上限額をまとめました。
パチンコ・パチスロ店(4号営業)の料金上限
パチンコ・パチスロ店における貸玉・貸メダル料金の上限は以下の通りです。
| 遊技の種類 | 料金の上限(税抜) | 消費税込みの上限額 |
| パチンコ | 1玉あたり4円以下 | 1玉あたり4.4円以下 |
| パチスロ | 1枚あたり20円以下 | 1枚あたり22円以下 |
マージャン店(4号営業)の料金上限
マージャン店(雀荘)の場合は、時間貸し(セット)か、1ゲーム単位(フリー)かで上限が異なります。
| 遊技の種類 | 料金の上限(税抜) |
| セット(貸卓) | 1卓1時間あたり 2,400円 以下 |
| フリー | 客1人1時間あたり 600円 以下 |
風営法第19条に違反した場合の罰則・行政処分
もし「利益を出したいから」と上限を超えるレートで営業した場合、重い行政処分や罰則が下される可能性があります。
行政処分(指示処分・営業停止命令)
まずは公安委員会(警察)から改善の「指示」が入ります。これに従わなかったり、悪質だと判断された場合は、最大80日以下の営業停止命令となります。
刑事罰
悪質な無許可のレート変更や違法賭博にあたると判断された場合、風営法違反や賭博罪として「罰金」や「懲役刑」といった刑事罰に問われるリスクもあります。
「バレなければいい」「他店もやっているから」という安易な考えは、店舗の存続に関わる致命的なダメージを招きます。
まとめ:遊技料金のルールを守り適正な店舗運営を
風営法はルールが細かく、法改正や解釈基準の変更も定期的に行われます。料金設定や新しいサービスを導入する際、少しでも「法律的に大丈夫かな?」と迷った場合は、風営法に精通した行政書士や弁護士などの専門家に相談することを強くおすすめします。
正しいルールを理解し、お客様が安心して楽しめる店舗運営を目指しましょう。

