風営法の許可が欲しいけど、図面の描き方がまったくわからないというあなたへ
イケシタ先生
きっと、風営法の許可をスムーズに進めるための図面の基本がわかるはずです。
この記事では、
- 風営法の図面を描くのに必要な、風営法の営業所・客室の用語の意味
- 風営法の図面『営業所平面図、求積図、照明設備や音響設備の図面』のポイント
を解説していきます。
目 次
風営法の図面と用語解説
風俗営業許可を取得するための一番大きなハードルは許可申請書の必要書類である図面です。
風営法の図面では、営業所、客室などの用語の意味が理解できてないと正確な図面を作成することができません。
風俗営業の営業所とは
風営法は「営業所ごとに」許可を受けなければいけないと定めています。
小さなスナックから、大きなパチンコ店まで、営業所の範囲を基準にして風俗営業許可の図面を作成していきます。
そのためには、まず営業所とはどの範囲までをいうのか知らなければいけません。
具体的な営業所の範囲
- 営業所は、客室のほか、専ら当該営業の用に供する調理室、クローク、廊下、洗面所、従業者の更衣室等を構成する建物とその他の施設のことをいう。
- 駐車場、庭等であっても、社会通念上当該建物と一体とみられ、専ら当該営業の用に供される施設であれば「営業所」に含まれる。
風俗営業の客室とは
風営法では、客室の面積の基準を定めていたり、客室内に見通しを妨げる設備を設けてはいけないなどの制限があります。
客室とは、どの範囲までをいうのかわからないと、これらの基準をクリアできる図面を作成することができません。
具合的な客室の範囲
- 通常客が飲食をしたり、遊興、遊技をするために利用する場所をいう。
- カウンターを含むが、カウンターの内側や、客に飲食物を提供するための配膳等の準備をする場所は含まない。
- 客が利用する場所でも、通路や便所は含まない。
風営法の図面とは
風俗営業許可では、大きく分けると3種類の図面を作成する必要があります。
- 営業所平面図
- 営業所、客室求積図
- 照明設備、音響設備図
その他にも必要に応じて図面を作成する場合もありますが、最低限はこの3種類をクリアすれば図面作成のほとんどが完成したと言えるでしょう。
ここでは、風俗営業1号営業(社交飲食店)の図面を例に解説します。
営業所平面図とは
営業所や客室の区画、椅子やテーブルなどの設備を表現した図面をいいます。
- 営業所の区画
壁の中心線を、青い線で描く - 客室の区画
客室の壁の内側を、赤い線で描く - 調理場の区画
調理場の壁の内側を、緑の線(塗りつぶし)で描く - 各種設備
イス、テーブル、棚などの家具を描く
営業所・客室の求積図とは
営業所や客室の区画の面積を、どうやって計算したのかを表現した図面
営業所求積図
- 営業所の区画
壁の中心線を、青い線で描く - 営業所の区画を適当な図形に分割
それぞれ分割した図形(四角形、三角形、台形、円、半円など)の面積を計算して、その合計や引き算をして面積を計算する。 - 面積の根拠となる寸法
2で分割した、それぞれの図形の寸法、単位はメートル(小数点第3位を四捨五入)を記載する。
客室求積図
- 客室の区画
客室の壁の内側を、赤い線で描く - 調理場の区画
調理場の壁の内側を、緑の線(塗りつぶし)で描く - 客室、調理場の区画を適当な図形に分割
それぞれ分割した図形(四角形、三角形、台形、円、半円など)の面積を計算して、その合計や引き算をして面積を計算する。 - 面積の根拠となる寸法
3で分割した、それぞれの図形の寸法、単位はメートル(小数点第3位を四捨五入)を記載する。 - 面積の根拠となる検査の際に測られる寸法
3で分割した、それぞれの図形の寸法(小数点第3位を四捨五入)の合計を記載する。客室の縦、横のいちばん長い部分をその寸法にする。
照明設備・音響設備図とは
照明設備や音響設備の配置と、その種類、個数などを表現した図面
- 照明器具や音響設備の配置
色分け、記号などでわかりやすく、種類ごとに配置を記載する。 - 客室の区画を記載
それぞれ記載した器具を、客室、調理場、その他に仕分けするために客室の区画を記載する。 - 器具の一覧表
2で仕分けした器具を、その記号、器具の名称、ワット数、個数、合計ごとに記載する。
営業所の周囲の略図とは
営業所を中心とした、1000分の1の地図に、保全対象施設などを記載した図面
まとめ
風俗営業許可でいちばん重要な書類といえば図面です。
ここでは基本的な3つの図面について解説しましたが、それでも初心者にはハードルが高いかもしれません。
ここは、ひとまず風営法の専門家に手続きを依頼してみるのも一つの手段として、行政書士の活用法をご紹介いたします。
風営法許可でお悩みの方へ【誰も教えてくれない】行政書士活用法