【完全版】特定遊興飲食店営業「許可証」取得後のルール|掲示義務・変更・再交付の手引き

特定遊興飲食店営業の許可証が交付されたら、いよいよ深夜営業のスタートです。しかし、許可証は単なる「証明書」ではなく、法律によって厳格な管理が義務付けられている「重要書類」です。

「どこに飾ればいい?」「店名を変えた時は?」「もし失くしてしまったら?」
こうした疑問を解決し、健全な営業を続けるための必須知識をまとめました。

許可証の「掲示義務」を正しく守る

許可証を取得した営業者には、店舗内での掲示義務があります(風営法第6条)。

どこに掲示すべきか?
場所: 「営業所の見やすい場所」と定められています。一般的には、レジ付近、入り口のカウンター、あるいは客席から目につく壁面などに掲示します。
許可証を掲示する義務が課されているのは、許可証を見やすい場所に掲示することによって、許可を得ている営業所であると客が安心して利用できるようにすること、許可を受けている営業所の利用を促進するなどの理由があります。

原本掲示の原則: 必ず「原本」を掲示してください。コピーの掲示は認められず、義務違反となります。

汚れ・破損対策: 原本をそのまま貼るのではなく、額縁(フレーム)に入れて保護した状態で掲示するのが実務上のマナーです。

違反した場合の罰則

掲示義務に違反すると、30万円以下の罰金や、行政処分(指示処分)の対象となる可能性があります。

許可証の内容に変更があったら?(書換え申請)

お店を運営していると、屋号の変更や役員の交代などが発生することがあります。許可証の記載内容に変わる場合は、「書換え申請」が必要です。

書換えが必要なケースと期限

特定遊興飲食店営業許可証

  1. 特定遊興飲食店営業者の氏名又は法人の名称の変更から20日以内(登記事項証明書の書き換えが必要なため、期間が長めに設定されています)
  2. 営業者の所在地の変更: 変更から10日以内
    (1階のみの営業所を2階にも拡張した場合など)
  3. 屋号(お店の名前)の変更: 変更から10日以内

書換え手数料

1,400円(相続・合併・分割に伴う書換えは手数料不要)

許可証の裏側に記載されているもの

風営法第3条2項では、風俗営業の許可に「条件」をつけることができるとしています。

「営業所が保全対象施設に隣接している場合には、営業所の拡張を行ってはならない」など、その許可の状況に応じた条件が裏面に記載され、その変更があった場合。

許可証を紛失・汚損した場合(再交付申請)

もし許可証を失くしたり、火災や水害などで汚して読めなくなったりした場合は、速やかに「再交付」の手続きを行ってください。
風営法の第5条第4項では、許可証を亡失・滅失した者は速やかに再交付を受けなければならないと定めています。
再交付を受けた後に古い許可証が見つかった場合は、古い方を警察へ返納しなければなりません。

  • 亡失:許可証そのものが無くなった場合
  • 滅失:災害等の理由で、許可証としての存在が無くなった場合

再交付手数料

1,100円

営業をやめる時の「返納義務」

お店を廃止したり、経営者が変わって別の人が新規に許可を取り直したりする場合、元の許可証は返納しなければなりません。
風営法第10条第3項では風俗営業の許可を受けた者が次に掲げる場合のいずれかに該当した場合には、誰が返納の手続きを行わなければならないのかを定めています。

  1. 死亡した場合(相続人が相続承認申請の手続きをしなかった場合)は、同居の親族又は法定代理人
  2. 法人が合併以外の事由で解散した場合は、清算人又は破産管財人
  3. 法人が合併により消滅した場合(合併承認申請がされなかった場合)は、合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者

まとめ:許可証は「営業のライセンス」

  1. 原本が見やすい場所に掲示されているか?
  2. 記載内容とのズレはないか?
もし管理に不安がある場合や、複雑な書換えが発生した場合は、速やかに行政書士などの専門家に相談し、不備のない状態を保つようにしてください。